私が営んでいるお店「仮面屋おもて」は、主に現代の作家が作った作品を扱うお店ということになっている。今をときめく新進気鋭の作家陣、もとい、私の友人たち。私の仮面屋生活は気のいい友達に支えられて成り立っている。「仮面作家」を名乗って仮面ばかり作っている変な人もいるが、おおむねほとんどの作家は別で仕事をしているか、仮面以外の作品も作るマルチアーティストだ。そのため仮面の素材も様々ある。絵画のようなキャンパス地にペイントしたものや、紙、焼き物、プラスチック、布やニット。変わったところだと植物や鰹節(!)まで、なんでもござれだ。アーティストにはそれぞれに得意な素材やテーマがあり、作品によって自分の世界をつくりあげていく。彼らは端的に言ってえらいと思う。ものをつくるひとは本当にえらい。私はそうした作家たちが魂を込めて作りだした作品たちを預かり、適当に店においているだけだ。
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